脂肪肝とは 


脂肪肝とはその名の通り、肝細胞に脂肪が多く蓄えられて、酷くなると肝硬変や肝細胞のがんを引き起こしてしまう危険な状態のことをいいます。脂肪肝は日頃の生活習慣から起こりやすい肝臓の病気で、肝臓がフォアグラのような状態となってしまいます。運動不足や脂分の多い食事を毎日食べている習慣が積み重なると、肝臓に運ばれてきた脂肪をエネルギーとして使う量よりも、溜め込まれてしまう量の方が上回ってしまい、そのまま肝細胞の中に蓄積されることで脂肪肝となってしまいます。脂肪肝になっていても、最初は痛みなどの自覚症状が無いために、気が付かないうちにどんどん進行していってしまいます。血液検査などで肝機能に異常が無いか、数値で確認しておくことと、生活習慣を見直し、食生活の改善や運動不足の解消をしておくことが、脂肪肝を予防することに繋がるので、日頃から意識して生活しましょう。

NASHとは?


NASHとは、非アルコール性脂肪肝炎のことで、放っておくと知らない間に肝硬変や肝細胞がんになってしまう危険性があります。お酒を飲まないからといって、肝臓が正常に保たれている訳ではないのです。食生活で脂っこい食事を好んでいたり、カロリーオーバーな好きなものばかりを食べていると、脂肪が肝臓で分解しきれずに肝細胞の中に蓄積され、それが使われないままの状態となってしまうと、肝臓の機能が低下していってしまいます。このNASHは肥満で太っている人がなりやすいのではなく、やせ型の人でもNASHになっていることがあるので、痩せているからといって安心できる訳ではないのです。NASHは肥満や糖尿病、脂質異常症や高血圧など、多くの現代人が抱えている生活習慣病と深くかかわっているので、定期的な血液検査などをして肝臓が正常に働いているのかを調べておく必要があります。

サプリメントは肝臓を壊す?


身体に必要な栄養素を、食べ物からバランス良く補うのは大変なことです。そんな時に便利なのが、サプリメントですよね。なかなか摂取しにくい栄養素やビタミンでも、現在はほとんどのものがサプリメントで販売されています。しかし、サプリメントばかりに頼っていると、肝臓に大きな負担をかけてしまうことをご存知でしょうか?確かに必要な栄養素を補うのに便利なのですが、サプリメントは栄養素の他に、胃で溶けずに腸で栄養が吸収されるように作る必要があるため、ほとんど添加物でできているのです。添加物は身体にとって害があるものなので、肝臓で解毒されるのですが、それが頻繁にあると、肝臓には他にも仕事をたくさん抱えているので、肝臓に大きな負担をかけてしまうことになり、肝機能が低下してしまう原因となる可能性があります。なので、なるべく必要な栄養素は食べ物から摂取して、サプリメントはどうしても必要な時にだけ使うようにしましょう。

足がつるのは肝臓からのサイン?


肝機能に障害がある人は、足がつったり、けいれんしたりといった不快な症状が起こりやすいということが分かっているので、逆を言うと、足がつりやすかったり、けいれんしやすい人は、肝機能に何らかの異常があるサインなのかも知れません。肝臓は前にも説明した通り、肝機能に異常があっても自覚症状が出にくい臓器なのです。しかし、肝臓の機能に障害が見つかった後でよくよく考えてみると、身体の不調にサインとして現れていたということも多くあるのです。慢性肝炎の場合は、足がつるといった症状が出にくいと考えられているのですが、肝硬変が進行していくと、足がむくみやすかったり、つりやすくなる傾向にあるようです。肝硬変になると、全身の血流が悪くなるために足が頻繁につりやすくなるので、1日1回以上足がつるようなことがあれば、肝臓に異常があるサインなのかもしれません。

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)とは?


肝臓の肝細胞が、偏った食生活などによって破壊され、肝臓に炎症が起こったり、肝機能が低下して肝臓の脂肪化が進んでしまっている状態のことを、脂肪性肝炎(NASH、ナッシュ)と呼ばれます。この脂肪性肝炎には、発生原因にアルコールが関わるアルコール性脂肪性肝炎と、アルコールが関わらない非アルコール性脂肪性肝炎とがあります。非アルコール性脂肪性肝炎の患者は、どのくらいの割合でなるのかはまだ明らかにはなっていないのですが、運動不足や過食から肥満となり、糖尿病や脂質異常症を患っているケースが多く、脂肪性肝炎から比較的早いスピードで肝硬変になったり、肝がんに発展するリスクが高まるので、早い段階で糖尿病や脂質異常症などの治療とともに、肝臓の治療を進めていく必要があります。

疲労と肝臓の関係


肝臓は身体の中の臓器の中でも、多くの仕事を抱えているため、常に働き続けています。肝臓は働き者なので、肝臓自身の細胞にちょっとした異常があっても肝臓自体がそれを改善しようと頑張ります。ですが、ストレスの多い生活や、暴飲暴食で肝臓を酷使していると、肝臓の機能もさすがに低下してしまいます。しかし、肝臓に異常があったとしても、痛みなどの自覚症状がほとんどでないまま症状が悪化してしまうために、肝臓に異常が起きていることに気がつかない人が多いのが現状です。肝臓の機能が低下していると、休息を取ったとしても、ダルさや倦怠感が抜けにくく、ずっと疲労を感じたままとなってしまうのですが、その症状が肝臓と関係があることに気がつくことは、なかなかできません。しっかりと休息を取っても疲れが取れない時は、肝機能に異常が無いか調べてみましょう。

血液検査でわかる総たんぱく・アルブミンとは?


血液検査では、その成分がどの程度血中に存在しているかによって、身体のさまざまな部分で異常が起きていないかを知ることができます。総たんぱくはその名の通り、血液中に含まれるたんぱくの総量のことをいい、アルブミンは総たんぱくの約3分の2を占める重要なたんぱくで、肝臓で作られています。総たんぱくの残り3分の1はグロブリンというもので、グロブリンが低下することはほとんどありません。総たんぱくの数値が低下すると、大抵の場合はアルブミンの数値も低下しています。アルブミンの数値が低下すると、栄養不足に陥っているか、肝臓の働きに異常があったり、肝硬変を起こしている可能性が疑われます。また、総たんぱくの数値が増加すると、多発性骨髄腫というたんぱく量が増加する病気が疑われます。

胆石とは?


肝臓の近くに胆のうといって、脂肪やたんぱく質などを消化する際に作られる、胆汁という消化液を蓄えておく場所があります。その胆のうの中に、コレステロールやビリルビンを成分とする、石のような結石ができ、激しい腹痛やお腹から背中にかけて鈍い痛みがあったり、胆管炎も併発している場合は、吐き気や高熱を伴うことがあります。胆石ができる原因は、カロリーの高い食事や高コレステロールな食事を続けることでコレステロールが消化されないまま結晶化することで胆石となったり、栄養不足でも胆汁の成分であるビリルビンがカルシウムと結合し、ビリルビンカルシウムという結晶を作ってしまうことで胆石となってしまうのですが、現在ではコレステロールによる胆石の方が多いようです。

血液検査でわかる総ビリルビンとは?


血液検査で総ビリルビンの数値を見ることで、肝機能に異常が無いかどうかを判断することができます。もしこの数値が基準値よりも多い場合は、肝臓に何らかの異常がある可能性が高くなるので、精密な検査を速やかに受ける必要があります。ビリルビンは、通常血液中にごくわずかしか存在しておらず、0,2から1,2mg/dlであれば基準値内とされています。ビリルビンとは、古くなった赤血球が破壊される時に生成される黄色い色素のことをいい、血液に乗って肝臓に運ばれ、胆汁と混ざり排出されますが、肝臓に何らかの障害があったり、胆管に異常があると、このビリルビンが血液中に漏れだし、数値が上がってしまいます。肝臓はたくさんの重要な仕事を担っている臓器なので、異常がある場合は速やかに治療が必要となるため、肝機能の状態を把握するにも血液検査の内容は重要となります。

血液検査でわかるALPとは?


血液検査でわかるALP(アルカリホスファターゼ)とは、体内でリン酸化合物を分解する酵素のことで、肝臓や骨、小腸などに含まれており、特に肝臓や胆道に異常があると、血液中に増加し数値があがることで、肝臓や胆のうに異常が無いかどうかを調べることができます。ALPの正常値は、80から260IU/ℓで、260IU/ℓ以上あると中程度の障害が、600IU/ℓ以上は高度の障害が疑われるので速やかに詳しい検査が必要となります。血液検査でこのALPの数値が高いと、肝臓や胆のうの精密検査が必要となります。この数値が高いことで疑われる病気は、急性肝炎、アルコール性肝炎、肝硬変、肝がん、胆管がん、硬化性胆管炎などの肝臓の病気や、骨折、くる病、骨軟化症、骨肉腫、転移性骨腫瘍などの骨疾患などがあります。

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